「7~8月のパチンコ営業を検証」~留意すべきことを再確認~

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盆商戦を視野に入れた7~8月導入予定の新機種のラインナップが出揃ってきました。この中には、「P牙狼冴島鋼牙」「Pぱちんこ新必殺仕置人」といった話題機種もあり、地域によっては、新台入替自粛期間明けの巻き返しを狙っている方も多いでしょう。

今回は、これらのラインナップを踏まえ、7~8月の営業で留意すべきポイントを再確認していきたいと思います。

 

◆営業の軸となる機種は意外と少ない?

下の表が7~8月上旬にかけて導入が予定される新機種の一覧になります。

7月7日納品

・「P牙狼冴島鋼牙XX-MU」(ミドル)

・「Pフィーバーゴルゴ13sY」(ライト)

・「P STRAIGHT SEVEN LSJ-H」(ライトミドル)

・「P STRAIGHT SEVEN DX-H」(甘デジ)

・「PA真・怪獣王ゴジラ N2-K6」(甘デジ)

 

7月21日納品

・「Pぱちんこ必殺仕置人」(ミドル)

・「Pケロロ軍曹GLA」(甘デジ))

 

8月4日納品

・「Pリングバースディ 呪いの始まり FRX設定付」(ミドル)

・「PフィーバーマクロスΔA」(ライトミドル)

・「PフィーバーマクロスΔF」(ライトミドル)

・「PあのはなSLJA」(ライトミドル)

・「PCYBORG 009 M2-V」(ライトミドル)

・「P戦国乙女5M1BU2」(ライトミドル)

・「P Gunslinger Stratos THE ANIMATION L01」(ライトミドル)

・「P一騎当千SS3S2C」(ライト)

・「P春一番~花札昇舞~ GLB」(甘デジ)

※6月4日時点

 

スペックバージョン機を含めた機種数は16タイトルと充実しているのですが、大当たり確率約319分の1となるミドルタイプは「P牙狼冴島鋼牙」「Pぱちんこ新必殺仕置人」「Pリングバースディ 呪いの始まり」の3機種に限られ、営業の軸となるべき機種よりも、脇を固めるサブ的な機種が多いことは確かです。

 

その一方で、現在のミドルタイプに着目すると、「真・北斗無双」と「海物語」シリーズに人気が集中している状況が現在も続いているため、旧基準機を含めたその他の機種で再集客を図るにしても充分な成果は挙げられず、むしろこれらについては、入替撤去、減台、移設の方を優先的に推進していかなければならないでしょう。

 

この状況を踏まえると、やはり今年の盆商戦は3機種の新基準ミドルタイプ「牙狼」「仕置人」「リング」が成否の鍵を大きく握っていると判断できますが、いずれにせよ、機種数に反して「大きな集客と売上の見込める目玉機種が少ない」点は、今年のGW商戦と似ていることに留意する必要があります。

各種資料によると、今年のGW商戦の4円パチンコについては「前年より稼働は上昇したが、粗利は横ばい、時間粗利は微減だった」と総括されていました。もちろん、稼働の上昇は長らく低迷の続いていたホール営業においてプラスとなりますが、ライトミドルや甘デジの多い機種ラインナップ、及び旧基準機と新基準機との売上性能の違いなども加味すれば、今回の商戦期も粗利面での大幅な改善が見込めないことが想定されます。旧基準機がまだ多く残っているとは言え、市場環境の変化は各種データに着実に反映されており、これに対応していくことが求められます。

 

以上の点から、今年の商戦期においては、昨年までの様に、目玉機種導入を機に集客と売上を最大化して短期間で粗利を確保するのではなく、「牙狼」「仕置人」「リング」といった話題機種であっても稼働を一定期間保ち続け、長期的な視野で粗利を確保することを念頭に置かなければなりません。

中でも、「牙狼」と「仕置人」は、「CR真・北斗無双」や「CR花の慶次~衝撃の漆黒~」からのユーザー移行が期待できるだけでなく、継続率の高いスペックから、固定島として、今後のミドルタイプのコーナーの一角を担っていく可能性も秘めています。

 

これを実現するためにも、営業の軸となるべき機種をきちんと軸として育て上げ、粗利の安定化へと繋げていくことを意識していく必要があります。

 

◆ホップ・ステップ・ジャンプの集客を

ここ数年の7~8月の動向を踏まえると、7月初旬の目玉機種導入を機に停滞気味にあった集客や稼働が再度上昇し、商戦期への気運が高まっていくのですが、この時期はどちらかと言えば、週1以上のペースで来店しているだろう既存ユーザーによる店内移動、或いは複数の店舗を行き来するユーザーによる商圏内移動による集客が中心となります。

これに対し、7月下旬になると、会社員へのボーナス支給がほぼ完了する、学生が夏休みに突入するといった好条件が作用し、既存ユーザーのほか、日頃店内で見かけないライトユーザー層や若年層も増え始め、8月上旬にかけて「常連客プラスα」という商戦期らしい遊技客層を形成していきます。

 

このことから、盆商戦を控える7~8月においては

  • 7月上旬:「P牙狼冴島鋼牙」の導入で既存の常連客に来店・遊技意欲を高め、集客の起爆剤とする。
  • 7月下旬:「Pぱちんこ新必殺仕置人」の導入によって、常連客の店内の回遊性を高めると同時に、数ヶ月に1回のペースでパチンコを遊技するライトユーザーや若年層の来店を促進させ、遊技客数の底上げを図る
  • 8月上旬:「リングバースディ 呪いの始まり」の導入でミドルコーナーのラインナップを確立させ、更なる増客へと繋げる。

 

というホップ、ステップ、ジャンプの発想に基づいた集客が有効と言え、どの機種も商戦機の営業において重要な役割を担っていることが分かります。マックスタイプ時代の様な絶対的なエースと呼べる機種が存在しない中、これら3機種を同等に位置付け、“線”で捉えた集客を行なっていかなればなりません。

 

現在、一部では「牙狼」のスペックの甘さから「粗利が満足に確保できないのでは?」と不安視されています。ただ、今回は7月~8月へ向けた段階的な増客が求められ、そのしわ寄せを「仕置人」や「リング」に向かわせてしまうことだけは避けたいところです。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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この記事の著者

石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
株式会社 矢野経済研究所
石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
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