「Pぱちんこ冬のソナタRemember Sweet Version」~長期的な運用に向けて

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京楽より、「CRぱちんこ冬のソナタRemember」の甘デジバージョン「Pぱちんこ冬のソナタRemember Sweet Version」がリリースされました。

本機種は、6段階設定の新規則対応となりますが、設定①の大当たり確率を約99分の1とし、初当たりの軽さを保ちました。また、SUPER小当たりRUSHなどの付加機能を一切設けず、既存の甘デジタイプの中でも極めてシンプルな確変ループ仕様としております。特図2の10R大当たり比率を10%と高めに設定し、確変中の出玉感を生み出す工夫は施されていますが、基本的には持ち玉消費も交えながら、低投資で長く遊べることに特化したスペックと言えるでしょう。

 

一方、ゲーム性や演出においては、大当たりのオープニング画面やエンディング画面、ミニキャラやオブジェクトを用いた設定示唆演出を新たに付加していますが、ここ最近登場した京楽系のスペックバージョン機としては珍しく、ゲーム性や演出を大幅にリニューアルしておらず、ミドルスペック版を踏襲しております。ミドルスペック版は、初代「CR冬ソナ」をベースとした、ある意味“原点回帰”とも言える演出で中高年女性の支持を獲得した経緯を踏まえれば、大きな変更を加えていない本機種の演出は、ミドルスペック版のファンに違和感なく受け入れられる可能性が高く、「冬ソナ」ファンの移行はスムーズに促進できるかと思われます。

 

現在、ミドルスペック版「CRぱちんこ冬のソナタRemember」は低貸玉コーナーへと大分移設され、4円フロア内では少なくなりましたが、ユーザーの投資負担が軽くなったことも奏功したためか、中高年層を中心に好調な稼働を保ち、人気は依然衰えることはありません。また、前作「~Final」の甘デジ版とちょいぱち版ものべ2500店舗以上で設置を続けています。

本機種においては、まさに「~Remember」のミドルスペック版と「~Final」の甘デジ版の双方からファンを吸引できるという恵まれた環境にあり、集客や稼働での不安要素は非常に少ないと言えるでしょう。

 

◆GW商戦以降に向けて

GW商戦を迎えるにあたり、本来であれば営業の軸となるミドルタイプの話題機種が投入され、商戦期への気運を高めていければ良いのですが、新規則のミドルスペックがなかなか適合しづらい状況を反映し、残念ながら、その様な機種はごく僅かに限られています。

また、6月28~29日に開催されるG20大阪サミットに合わせ、既に一部のエリアでは新台入替自粛も決定しており、5月上旬~下旬に新台入替を実施できるエリアでは、自粛期間を乗り切るべく、GW商戦明けに再度パチンコのテコ入れを行なう必要もあります。

これまでの新台入替自粛期間を振り返ると、新台目当てのユーザーの来店頻度や遊技頻度が減少するため、店内における常連客比率が必然的に上昇し、「海物語」シリーズや「CR真・北斗無双」といった定番機種の遊技客数が上がる傾向にありました。つまり自粛期間中は自店の定番機種の重要度が高まり、これらにウエイトを置いて客数と稼働の維持に努めていかなければなりません。

 

ミドルスペック版や前作の甘デジ版がロングヒットに至っている点から、「ぱちんこ冬のソナタ」シリーズもパチンコの定番機と位置づけることができます。さらに本機種の場合、遊びやすさを重視したスペック特性からミドルタイプで勝てなかったユーザーの受け皿にも設定でき、ミドル→甘デジといった様に、店内で常連客を回遊させる効果も見込めます。スペックバージョン機ではありますが、恐らく、自粛期間中の営業において高い貢献度を示していくことでしょう。

 

その意味では、2021年1月末までに旧基準機から新規則機を全面的に入れ替えるという長期的な視点だけでなく、6月の新台入替自粛期間を乗り切るという短期的な戦略においても、本機種の重要性が高まることが予測されます。

 

◆最後に

昨年6月に登場したミドルスペック版「冬ソナ」、及び約9年ぶりの甘デジとして今年2月に登場した「Pぱちんこ必殺仕事人」が好調な稼働と集客を保っている点に注目すれば、パチンコ人気が最盛期にあった2006~2008年に登場した京楽系機種に関しては、現在も中高年層の人気が強く、シリーズ機としての底力を存分に備えていることが分かります。

本機種についても、ロングヒットに至るポテンシャルは十分と言え、是非とも長期的な運用の実現に向けて育成していくことが求められます。

 

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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この記事の著者

石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
株式会社 矢野経済研究所
石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
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