「Pゴッドイーター-ブラッドの覚醒-」~復活が期待される高継続タイプ~

センターを狙え!NAVIマシーン

サンセイより新規則機「Pゴッドイーター-ブラッドの覚醒-」が発表されました。

スペックは、時短状態と保留消化状態の2箇所で大当たりを引き戻せる1種2種混合のミドルタイプ「~MVY2」とライトミドルタイプ「~MP」の2種類が用意されましたが、「~MVY2」については、継続率の上限を撤廃した新基準に対応しており、各状態での大当たり引き戻し率を約70%、トータル継続率を約91%にまで引き上げています。
また、この連荘性能を最大限に引き出せる様、時短中は「10カウントチャージ」と称した、10秒間で勝敗が決着するバトル演出を採用すると同時に、インターバル0.5秒で開放する「完全捕喰アタッカー」とアタッカーからのこぼれ玉を拾う一般入賞口「捕喰チャッカー」を組み合わせた「完全捕喰装置」を盤面右下部に配置し、連荘消化のスピードアップやトータル獲得出玉のボトムアップも実現しました。
1回あたりの大当たり出玉は少なく、少出玉高継続タイプとしての特性も強いのですが、一旦RUSHに突入すると瞬く間に大当たりが連鎖していく様子は「CR聖戦士ダンバイン」に似ており、ユーザーにとっては、「無限に大当たりが続いていく」遊技感覚を存分に体験することができるでしょう。

なお、ゲーム性・演出については、「複数のメンバーが協力して大型の敵を倒す」というハンティングゲームの醍醐味を打ち出すべく、「仲間を増やし、アラガミ(怪物)の討伐に挑む」というストーリーを大当たりまでの基本プロセスに設定しました。さらにその過程において、キャラクターのイラストやエピソード系の演出、TVアニメ版の映像を織り交ぜ、重厚なストーリー、魅力的なキャラクターなど、コンテンツファンに支持されているポイントも押さえられております。
2010年から登場したゲーム作品ということもあり、年代に応じた認知度の格差は否めませんが、コンテンツの魅力が多角的に再現され、コンテンツのファンには充分楽しむことが可能かと思われます。

◆継続率と瞬発力の低下を余儀なくされたミドルタイプ

継続率の上限が65%に制限されて以降、1回あたりの大当たり出玉を手厚くするトレンドが生まれ、一昨年の秋頃より、出玉2400個搭載のミドルタイプでいくつかヒット機種が登場しました。しかしながら、旧マックスタイプと比較した場合、出玉2400個の大当たりでいくら高い出玉性能を再現できたとしても、「連荘の回数、時間」という部分で歴然とした差が生まれ、ユーザーに大きく支持されるまでには至りませんでした。恐らく、これらの多くは「初動は高くても稼働が持続しない」という推移を辿り、半年~1年にかけて主軸機としての地位を守り続けた機種はごく僅かに止まったことでしょう。
ここ数年、「CR真・北斗無双」に匹敵するメガヒット機種がパチンコで登場してこなかった背景には、この「継続率の差」が少なからず影響しているかと思われます。

また、遊技規則改正直前に型式試験に持ち込まれた旧基準機に言及すると、大当たり後~アタッカー開放、或いは大当たり終了後~RUSH再開までに生じる「長い間」が不満要素として挙げられています。規則改正直前というまさに一発勝負に近い状況下、より確実に適合を受けるためには止むを得なかったこととも言えますが、ユーザーには消化効率を下げる一因として、何一つメリットが感じられていないことは事実です。
ただ、新規則においても4時間の型式試験が設けられているため、今後、これが大幅に改善される見通しは薄く、特に大当たり1回の出玉ボリュームの大きい機種に関しては、何かしらの「間」が引き続き設けられていくと予測されます。むしろミドルスペックがなかなか適合しない状況を考慮すれば、この様な仕様がスタンダード化していく可能性も否定できず、新規則機の普及に向けては、この「間」をユーザーに慣れさせていくこともポイントの1つになるかもしれません。
一昔前であれば簡単に実現できた「連荘消化スピードの最速化」は現在、相当困難な課題であることは確かです。

これらを踏まえると、本機種については、ユーザーが現在のパチンコに不満を抱いている「連荘性能」「連荘消化スピード」に対する課題をクリアしています。恐らく導入後は、この継続率の高さとスピード感がヘビーユーザー層の間で話題となり、「既存機で失われてしまった長所を備えた機種」として独自の存在感を放っていくかもしれません。
先ずはこのスペックの特徴を万全にアピールすることによって、「連荘状態を長く楽しめる機種」「連荘消化のスピードが早い機種」として定着を図り、「少出玉高継続タイプ」というジャンルを復活させるきっかけとしていきたいところです。

また、高継続を特徴とした新規則ミドルはこれからも多数登場します。新規則機への移行、普及という観点では、これらでコーナーを確立し、「CR聖戦士ダンバイン(サミー)」シリーズや「CR009RE:CYBORG(ニューギン)」シリーズが撤去された際の受け皿を用意していくことも重要と言えるでしょう。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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この記事の著者

石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
株式会社 矢野経済研究所
石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
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