2019年最初の新台入替~話題機種が続々導入【パチスロ編】

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◆パチスロ編~未だ定まらない6号機のポジション

 

各店舗を視察したところ、「パチスロ蒼天の拳~朋友~」では、5号機の「北斗の拳」シリーズや「蒼天の拳」シリーズ、「パチスロ聖闘士星矢海皇覚醒SP」では前作「聖闘士星矢海皇覚醒」と隣接させ、同一シリーズでコーナーを形成している店舗が多く見受けられました。しかしながら、同じ6号機というカテゴリで両機種が必ずしも隣接されていたわけではなく、かつ「HEY!鏡」を筆頭とした他の6号機を周辺に設置していた店舗も少数に止まりました。

また、導入台数規模や設置箇所についても、フロア入口付近に島単位で導入する、「バジリスク絆」と「ミリオンゴッド」のコーナーの間に両機種を挟み込むなど、ユーザーの視認性を高めるための工夫が確認される一方、店内奥のバラエティコーナーや沖スロコーナー付近に少台数を設置する、既に人気が低下している5.9号機と併設させるなど、いわゆる並の新台として扱われているケースもあり、店舗毎で大きな違いが現われていました。

現在は「バジリスク絆」「ミリオンゴッド」シリーズといった強力な旧基準機が主軸の地位を守り続けていることもあり、各店舗で6号機である両機種をどの様に位置付け、扱っていくかに苦慮している様子が窺えます。

これらの状況を反映する様に、集客・稼働面でも店舗毎のバラツキが生じ、稼働率が半数を下回る店舗もいくつか確認されました。

6号機でユーザーを集客していく難しさが改めて示されていますが、今回の視察で好調な集客や稼働を実現していた店舗は、どちらかと言えば、パチスロフロアへと足を踏み入れたユーザーの目に止まりやすい箇所に設置した上で、出玉の状況やデータ表示器の内容から「設定を投入している」ことをきちんとアピールできている店舗に集約されています。やはり設定のメリハリを活かした運用は重要と言えるでしょう。

 

◆「パチスロ蒼天の拳~朋友~」と「パチスロ聖闘士星矢海皇覚醒SP」の特徴

「パチスロ聖闘士星矢海皇覚醒SP」については、設定①は「初当たりが重くてメインAT(聖闘士RUSH)に突入しづらいが、一旦突入すると完走率が高い」、反対に設定⑥は「初当たりが軽くて聖闘士RUSHに突入しやすいが、継続率は低い」といったスペック特性を持ち合わせています。この設定の特徴はユーザーに既に理解されており、初当たり回数の多少から“設定が推測しやすい”という評価に繋がっています。その一方で、「一撃のある出玉を獲得できる」として、低設定に対する期待度もある程度保たれており、今後は、天井の近い低設定台を敢えて狙うユーザーも登場してくるかもしれません。

その意味では、低設定台と高設定台をバランス良く配置することによって、ユーザーの様々な嗜好に対応すると同時に、設定示唆でユーザーが台間を回遊する状況を構築していくことが効果的です。

ただ、今回の視察では、前作との併設が稼働の分散を起こしている傾向にもありました。

本機種は、AT突入時の平均獲得枚数は約1400枚と、前作と同等のAT性能を保持し、6号機特有のスペック面での見劣りを抑えたのですが、その分、バージョン機としての性質もより強くなり、結果的にシリーズ機全体の増台と稼働の分散を招いた様に思われます。

現段階では前作の遊技に固執するユーザーもおり、5号機から6号機へのユーザー移行、及び両者の稼働の底上げといった本来の成果を実現するためには、両者の動向を踏まえ、シリーズ全体での台数調整を行なっていく必要があります。

 

「パチスロ蒼天の拳~朋友~」は、「北斗の拳」シリーズの伝統的なゲーム性を6号機で再現し、シリーズ機としての互換性を高めたことが特徴的です。店舗によっては、初代「北斗の拳」から慣れ親しんでいるだろう40代以上の男性や女性の遊技も一定数を占め、パチスロの中ではユーザーの間口が広いタイプと言えるでしょう。

また、今年春には「パチスロ北斗の拳 転生の章ZA」の認定切れを控えており、同機種が撤去されてから次回「北斗の拳」シリーズの本命6号機が登場するまでの間、「北斗」ファンの受け皿として活用していける可能性も否定できません。

しかしながら、現段階でのユーザーの反応を見ると、「通常時のバトル図柄揃いで70ゲーム間無抽選状態へと突入し、かつ1200ゲームの天井もリセットされる」仕様に加え、「遊技を止める際にバトル図柄を入賞させる」行為に早くも懸念が広がっております。特に後者においては、次回のユーザーの着席を阻害する行為になり、稼働に大きなマイナス影響を与えますので、きちんとケアを行なっていきたいところです。

 

◆最後に

以上、「パチンコ編」と「パチスロ編」に分け、注目機種の動向をお伝えしましたが、やはりパチスロにおいて、6号機へとユーザーを移行させる難しさが浮き彫りにされました。

「バジリスク絆」や「ミリオンゴッド」シリーズが残存している中での6号機に関しては、①ユーザーの注目を集めること自体がそもそも難しい、②仮に集客に成功しても、旧基準機との出玉性能の違いから集客や稼働が持続しないという2つの問題を抱えております。これをクリアしていくためには、これからも地道に6号機の設置シェアを広げ、6号機の特性を浸透していくほかありませんが、現段階では、主力となる旧基準機と同時に、既に人気の低下した5.5号機や5.9号機が多く設置されています。

先ずはこれら5.5号機や5.9号機を中心とした入替を通じて、6号機のコーナーを確立し、ユーザーの浸透度を上げていくことが良策と言えるでしょう。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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この記事の著者

石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
株式会社 矢野経済研究所
石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
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