「CRカイジHIGH&LOW」導入② ~SUPER小当たりRUSH搭載機における今度の課題~

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前回に引き続き、「CRカイジHIGH&LOW」の導入・稼働状況を踏まえ、これからのパチンコ営業の課題について、検証していきます。

今回は、本機種の大きな特徴である「SUPER小当たりRUSH」とう観点からアプローチしたいと思います。

◆SUPER小当たりRUSHに対するホールとユーザーの間での温度差

昨年、「CRぱちんこGANTZ」のヒットにより、ホール・メーカー関係者の間ではSUPER小当たりRUSHに対する注目が一気に集まり、SUPER小当たりRUSH搭載の新機種も定期的にリリースされる様になりました。しかしながら、その一方で、「~GANTZ」以降、SUPER小当たりRUSH搭載のヒット機種が登場しておらず、どの様なSUPER小当たりRUSH搭載機がユーザーに支持されるのか、今一つ明らかにされていないことも事実です。

 

この要因には、「SUPER小当たりRUSHの魅力は、実際に体験したユーザーでなければ理解できない」ことが挙げられます。

例えば、一般的なデジパチの場合、その機種を実際に遊技していないユーザーであっても、連荘回数や総払い出し出玉などの遊技台データ、或いは箱積みなどの店内演出から、出玉の魅力をある程度推し量ることができ、「勝負してみたい」という動機を与えることが可能です。それに対し、SUPER小当たりRUSH搭載機においては、「時間もしくは終日単位での連荘回数や大当たり回数が伸びない」「出玉の増加スピードが緩やか」など、他のデジパチとは異なる性質が災いし、データ表示器や店内演出といった周辺環境で出玉性能の高さを印象付けることが難しくなっています。

また、現在のSUPER小当たりRUSHは「確変ハマリが出玉増加に繋がる」性質上、確変突入後に即当たりした際には、その出玉感を十分に享受できません。ファンの交流サイトを見ると、この様なSUPER小当たりRUSHの負の側面も既に指摘されており、これらの口コミによる先入観も生まれていった結果、「CRぱちんこGANTZ」登場時と比較して、「小当たりの連続で出玉を大きく増やせる」インパクトがユーザーの間で薄れてしまった様にも思われます。

これらを踏まえると、業界関係者が思っている程、ユーザーの間では、SUPER小当たりRUSHの魅力やメリットがまだ十分に広まっておらず、SUPER小当たりRUSHの性能の良し悪しが遊技動機に直結する段階にまでは至っていないとも判断されます。

 

◆SUPER小当たりRUSH搭載機の課題

今後、本機種を含め、SUPER小当たりRUSH搭載機をパチンコジャンルの1つとして定着させていく上では、SUPER小当たりRUSHを体感したユーザーを徐々に増やしていくという地道な努力が必要です。

もちろん、これを短期間で実現していくことは難しく、中長期的な視点に基づいた施策が望まれますが、“RUSHの体験者を増やす”ことを実現させる場合、「RUSH突入率は高いか」「RUSH突入までの投資は軽めであるか」「幅広いユーザーを採り込めるシリーズ機であるか」など、SUPER小当たりRUSH以外のスペック性能や仕様にも着目し、様々なタイプのSUPER小当たりRUSH搭載機を取り揃えていかなければなりません。

その意味では、本機種の様な、投機的ユーザー向けのSUPER小当たりRUSH搭載機だけでなく、遊技客の間口が広いSUPER小当たりRUSH搭載機も上手く活用しながら、包括的な訴求を行ない、より多くのユーザーがSUPER小当たりRUSH搭載機を体験できる機会を提供していった方が良いでしょう。

 

なお、札差しで払い出し出玉をアピールする販促がNGとされている現在、勝ちを体験できたユーザーが中心となって「SUPER小当たりRUSH」のポテンシャルの高さを広く知らしめる“口コミ”が販促上の重要な鍵を握っています。WEBやSNSでのファンの反応も逐一チェックしていきたいところです。

 

◆最後に~ますます増える「SUPER小当たりRUSH搭載機」

今回、「CRカイジHIGH&LOW」の導入を機に店舗視察を行ないましたが、2018年後半のパチンコ営業に向け、「役物抽選タイプへと流出した投機的ユーザーをデジパチタイプへ如何に回帰させるか」「SUPER小当たりRUSH搭載機を普及させていくか」という新たな課題も浮き彫りにされました。

特に盆商戦期には、「CR北斗の拳7百裂乱舞」「CRぱちんこウルトラセブン2」「CRリング呪縛RUSH」と、集客・稼動の軸になり得るSUPER小当たりRUSH搭載機が次々と登場します。幸いにも、いずれも“実績を残した人気シリーズ機である”“RUSH突入までに過度な投資を必要としない”“まとまった出玉を安定的に打ちだせる”など、幅広いユーザーを吸引できる間口の広さがあり、「より多くのユーザーにSUPER小当たりRUSHを体感させる」、もしくは「一部で広まりつつあるSUPER小当たりRUSHの負の側面を払拭する」上では、絶好の機会かと思われます。

盆商戦、さらには2018後半のパチンコ営業において十分な成果を上げていく意味でも、これらの機種を上手く活用しながら、「デジパチタイプでも大きな出玉を獲得できる」ことを投機的ユーザーに再認識させ、上述した2つの課題をクリアしていきたいところです。

※ 当サイトで使用しているホールや機械の画像はすべて許可を取り撮影し、掲載しております。

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この記事の著者

石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
株式会社 矢野経済研究所
石野 晃
株式会社 矢野経済研究所
サービス産業事業部 上級研究員
2000年、(株)矢野経済研究所に入社。翌年より会員向け情報誌「パチンコパチスロ新機種情報」の編集業務に携わり、パチンコを中心とした機種分析を本格的開始。以降、アンケート調査業務や遊技機メーカーへの開発支援業務などを通じ、業界に様々な意見を進言している。
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