パチスロ6号機と新風営法下のパチンコ機、比較
11月になり新しいパチスロ6号機が続々お目見えしています。特に北斗の拳・天昇は設置台数も多いためホールの力の入れようがデータからも見て取れます。
私も何度か新しい6号機(北斗の拳・天昇、アントニオ猪木という名のパチスロ機、パチスロサラリーマン金太郎~MAX~種タイプ)等を打ってみました。その際パチスロに関して感じた事、またパチンコとの比較を書いてみました。
- 1000円スタートが50回ほどある。普通に打つと1時間で700ゲーム位出来ますので1時間何も当たらないと仮定しても14000円の投資金額となります。これは現在主流のパチンコ機がベース30だと仮定しての1時間の消費金額16800円と比較すると遊べる機械と言えます。パチンコについてはリーチ時や記憶満タン時の止め打ちの時間があり、実際はそれほど差異はないかと思います。逆に言うと1000円で30ゲーム程度もしくはそれ以下(ゴッド系)の投資速度であった5号機の1時間23000円以上という数値が突出しているのかも知れません。総合的に判断して投資金額については玉単価・コイン単価という尺度を取り敢えず考えないでおくと、同レベルになったという感じがします。
- 最終当たりのメインAT迄短い区間のATを分岐点として設けてある。6号機は天井が700ゲーム程度と浅い作りで1000円スタートが高いこともあり、比較的身近にこの分岐ATまでは辿り着きます。しかしここの関門を潜り抜けて初めて大当たりと追われる領域に達する事を考えると仮天井に過ぎないことが良くわかります。それでも天井のないパチンコよりは安心?して遊技できるというメリットは強くこの部分はパチンコに対してはっきり優位性があると言えるのではないでしょうか?
- ATまでのアプローチが複数ある。パチンコについても特に1種・2種タイプもしくは2種タイプではいわゆる直撃当たりという物が存在しており、大まかに2通りの当たりまでのアプローチがあると思うのですが、6号機スロットの顕著な特徴は通常のAT抽選とは別にポイントを貯めて分岐のAT到来時に有利にゲームを進める、もしくは全く異なるアプローチにとって優位になるという複数系統の遊技が同時進行されるという作りになっているようです。これは5号機で黄門ちゃま・喝で見られたようなゲーム性で確かに辞め時を逸してしまうという怖い側面を持ちながら、飽きの来ないゲーム性の構築に非常に有益になっていると思います。ポイントを貯めるという概念が現在の世相を極めて良く反映しているように感じられ、ファンも比較的スムーズに入っていけるのではないでしょうか?
- 1回のATでの最大獲得枚数は2400枚となっている。確かに上限があるというのはあまり夢のない話のようですが、5号機のプレミア当たりを夜引いてしまい、取り切れなかったというような悲劇は少なくとも回避出来ると思います(純増枚数も多いので)。ただ一つ気になる点なのですが、サラリーマン金太郎のように潜伏を繰り返して到達する機械を、この2400枚縛りに入れるのは何か不公平感を感じます。もちろんこの機種は潜伏の存在がゲーム性に幅を持たせている大きな要因になっているのは感じますがReゼロのように1回で出きってしまう物と同等に扱われるのが少し解せない感じはします。
パチンコは多様な分類・ゲーム性を持ち選択の幅も広い中で、6号機パチスロはその中の一つのカテゴリーが出てきたに過ぎないとは思いますが。今全て一発抽選かと思いますが、その昔2段階・3段階抽選の機械が存在しました。内部的に行われるとよくはわからないのですが、目に見えて行われるとそれはそれで熱いのかもしれません。最も有名なのは初代フィーバークイーンだと思います。
この機種はリーチ抽選を行ってその後そのリーチに対して当たりか外れかの抽選を行うのでリーチがかからない場合100%当たりの抽選は行われない反面頻繁にリーチがかかる場合は事実上チャンスアップとも言える機械です。更にダブルリーチの場合当選確率も2倍なので本当に熱いという側面を持っていました。現在この2段階抽選は1種の場合突破型タイプで大当たり後に分岐を設けるという形で片鱗が伺えるかと思います。1種・2種タイプでは特に顕著に表れていると思います。
これについても最初から次回特賞が確定する当たりとノーチャンスの当たりを設けて比較的あっさりと結果を報知するのが良いのか?突入率を下げて当たり全てにチャンスを与えるのが良いのか人によって意見は分かれると思いますが、市場の趨勢としては少ないながらも全特賞にチャンスを与えるもしくは確定当たりとチャンス当たりの両方を設けるスタイルの方が強いようです。
これが2種タイプとなるともっとはっきりします。どういうことかと言うとあらかじめ定められた入賞口に入賞すれば特賞確定といういわゆる完全一発タイプは受けもよくないせいかなりを潜めています。
この事を前提に何らかの振り分け役物もしくは役物+デジタルで当選か否かを確定する手法がもはや一般的であり、スタンダードとなっています。
その事を前提にして、方法論としては例えば1/8の特賞確率があった特に8穴クルーンで確定させるのが良いのか1/2クルーンを三基設けるのが良いのかという論争になるかと思います。個人的にはいきなり8穴クルーンを見せられてもやはり引いてしまいますが、2穴クルーンを3基設けられると各々が1/2というところに容易性というかハードルを下げられたような錯覚を覚えてしまいます。
これは特に祭りだ!サブちゃんという羽根物を打っている時によく感じます。この機械は右ルートに行くと1/3でVというスペシャルルートがありますが、基本は左ルートに向かいうちわで回転体に誘導するかしないかの振り分けを介した後に1/8の赤穴=Vと1/8緑色のチャンス穴があり、この緑穴に入ると右ルートに行ったのと同様の状態つまり1/3で特賞というゲーム性です。
もしこの緑穴が無かったら6穴クルーンで当たりは赤のみにすると確率的には丁度良いのですが、単なるイメージとして一気に当たる気がしなくなるとおもいます。打っている人間の心情としてまずは赤もしくは緑どっちかに入ってくれという感じではないでしょうか?この時点で緑の後に1/3の振り分けがあることは頭の隅に追いやられています。あたかも1/4のクルーンを打っているかのような状況です。言い方を変えるとある程度熱くなる・楽しめる状況が頻繁に発生した方が面白いのです。
つまり大チャンス・小チャンスを織り交ぜたほうがとっつきやすいし、甘く感じる錯覚を起こしやすいのだと思います。
この事を良く利用しているのがトキオブラックだと思います。この機械、役物に入賞してからおよそ1/80でV入賞となるのですがトキオという機械をファンはすでにいろいろなジェネレーションで長きに渡って打っているのでとりあえず振り分けにどういったパターンでどの程度の頻度で向かうのかといったイメージはすでにできています。
そこから先更に1/6の関門があるのですが通常時遊技中はその1/6の関門のことは忘却の彼方に追いやられているのではないでしょうか?打っている人の顔を見るとそういう顔をしています。もちろんこの機械現状大好評とは言い難いのですが、もしこの機械がいきなり1/80の回転体だったらまず人は近寄らないと思います。
パチンコはある種マジックのような所があっていかに当たる気にさせるかという部分はとても重要な要素かと思います。
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