納品機の品質
先日とあるホールの方から納品機についてのご質問をいただきました。釘に関するもので、ある判断に困ってらっしゃいました。
基本的に取り扱い説明書には指示の無い釘については12時方向に4度もしくは5度と記載されています。
しかしながらホールさんが納品機を角度ゲージでチェックしてみると指示の無い箇所なのに指定された釘角度ではないというものです。これについて、スタート入賞率に影響を及ぼす箇所であった場合取り扱い説明書の指定する角度(指示なき箇所の角度)に戻すことが使用上最も好ましいと考えるでしょう。しかしながら釘調整を行ってはならないという不文律がある以上納品時のまま使用しなければならないというジレンマを抱えています。
私も幾度となく見たことがあるのですが、メーカーごとの釘角度に関する品質の相違は非常に大きなものがあります。
これは工場での製造過程の相違とも言い切れるのかもしれません。例えばあるメーカーは人間が介入せず全てロボットが指示釘の角度の整備を行い、また誤差のチェック及び補正を行います。その為確かにこのメーカーの機械はこと釘に関して言うなら非常に高精度だと言い切れます。
しかしながらメーカーによってはいまだに工場で人間の技量に委ねられるケースも多いかと思います。たしかに精度の高い方もいらっしゃると思うのですが、そうでない方も多く、非常に多くの釘角度が取り扱い説明書に記載の数値と異なるケースも、一度や二度ではありません。以前でしたらそれをホールの方が釘調整を行うことで補正をして事なきを得ていたのですが、現在はそれもままなりません。
つまり納品時の各入賞率の誤差が大きいまま納品されている現実があり、それを対処する権利を有さないまま使用しなくてはならないというのが現実なのです。
明らかに理不尽なこの現状を解決するためには、全メーカー釘に関するパートはロボット化するか、製品の誤差を補正する釘調整を特例で認めてもらう例外措置申請を行うしかないのではと思うのですが。
いずれにしても、声を上げないと誰も気が付いてくれないし、真摯に捉えてもくれないと思います。又パチンコ業界があらぬ誤解を受けたまま批判の的となるのは、業界に関わる者として非常に残念に思います。
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